8月22〜23日に化学メーカー様の30代キャリア研修講師として登壇しました。
5年間に渡り講師指名を頂いているお客さまです。大変ありがたいことです。
今回は研修所を会場とした合宿研修です。このようなテーマの研修は、通常の業務と環境を変えることで、より自分と向き合い、客観的に自分を捉えることができるようになります。交通費や宿泊費はかかりますがより高い研修効果を得ることができます。
今回の研修所は伊豆の温泉地にあり、通常の業務から離れ、リラックスした雰囲気での研修となりました。
今回の研修に集まって下さったのは、30歳から、今年40歳となる現在30代の方々。
30歳になったばかりの人と、まもなく40代に入ろうとする人では
キャリアの捉え方や課題が異なるところもありますが、どちらも中堅として会社の業務を引っ張り、後輩や部下のヤル気を引き出すお手本となる存在として期待されるということは同じです。
20代は、とにかく上司から言われたことをきっちりこなせるようになることが大切です。そもそも経験が少ないですから、ガムシャラに仕事に取り組む姿勢が大切で、その経験を通じて、知識やスキルが蓄積されていき、30代以降に自律的に仕事を進めていくための基礎が出来ます。
30代に入ると、学び方や姿勢を見直す必要があることを研修では伝えています。
20代はガムシャラに仕事に取り組むことで成長できますが、30代で同じことをやっていても会社や組織の期待には応えられません。それを知らずに一所懸命やっていても、本人の「汗のかき方」が上司が期待したかき方と異なれば評価されません。一方、上司とのコミュニケーションが充分でなく、自分の基準で一所懸命やって、汗をかいても評価されないとなれば、本人のモチベーションは下がります。
30代は、仕事ができるようになってくるだけに、その知識やスキルをどの方向で発揮していくかが大切になります。
研修では、上司の期待の方向性と自分がやっていこうとしていることの方向性をすり合わせることの大切さを演習を通じて理解してもらいます。
それだけでなく、自分で主体的に成長していく方向性を決め、その中で環境との調和を図り、社会や組織の求めに応じた役割を自ら発揮しながら経験を積む意識がなければ、30代に期待される成長はできません。
この当事者意識ができるかどうかがポイントです。つまり、仕事が他人事の意識なら、仕事は「言われてやるもの」ですし、自分事になっている人は「自ら主体的に」取り組みます。自分事の仕事の意識を持てるかどうか、これが30代の成長を決めます。
1日目の研修は、9時前に始まり、終了は21時。最後の演習のグループディスカッションのときも、集中力が途切れず、楽しみながら演習に取り組む受講者の方々の姿が印象的でした。
2日目は、自分の強みを活かした3年後の目標を決め、そこへ至るための実行計画を作成。
毎回最後に決意表明をしてもらうのですが、「これまでこんなふうに自分自身の人生と向き合うことはなかった」と新鮮な感想を述べる人もいれば、理想の職場のイメージをありありと語り、「月曜日に会社に行ったら、まずその実現のためのミーティングを提案する」と宣言する人もいて、今回は、どなたからも職場の具体的課題に接続した行動計画が述べられ、これからの成長に期待が持てる2日間でした。