みなさん、こんにちは。
No.2育成専門コーチの浅見広明です。
皆さんは、新しいものを学んだときに、それをどうやって自分のものにしているでしょうか?
本やテキストを読み直す?
そうですね。
小学校時代に、親や先生からしきりに「復習しなさい、復習が大事!」と言われてきましたよね?
でも、多くの方々はどれくらい素直に復習したでしょうか?
私は、あまりしませんでした。いや、ほとんど…かも(笑)
しかし、最近は勤めてするようにしています。
なぜなら、復習することが、脳に新しい情報を定着させるのに、とても効果があることを知ったからです。
アメリカの視聴覚学者、エドガー・デールは、視聴覚教育の研究を通じて、人が新しいことを学んだとき、その振り返り方法と脳への定着率を以下のようにまとめたそうです。
(テキストなどを)読む・・・10%
(音声として)聞く ・・・20%
(画として)見る ・・・30%
(DVDなどで)視聴する・・・50%
(自分で)言うor書く ・・・70%
(人に)教える・・・90%
おそらく、小学校の頃、復習していた方法は、読むだけだったかもしれません。それでは10%くらいしか定着していなかったということ…
これを知ったとき、「もっと早く知っていれば!」、と心の底から思いました(笑)
私の人生を振り返り改めて思い出すと、高校時代の英語の勉強の仕方で自分でテキストを読んだ声を録音し、それを聴きながら勉強するという方法を、思いつきながらやってみたことがあります。
それまで70点台くらいだった点数が勉強法を変えてから急に点数があがり、毎回100点に近い点数が取れるようになったことがあります。
当時は、どうやって勉強したらよいのかわからず、試行錯誤の一つだったのですが、エドガー・デールの学習の法則を見ると、なるほどな、という結果でした。
悔やまれるのは、その勉強方法を他の教科に水平展開しなかったということです(笑)
私の昔話は、これくらいにしましょう。
私はコーチングのオプションとしてお客様から研修の要請を頂くことがしばしばあります。
このときに大切にしているのは、エドガー・デールの研究で明らかになったように、「自分で学んだことを自分の言葉で喋ったり、メモしたり、それを人に教える」というプロセスです。
研修を受けた幹部職の方々からは、「これはいい、これと同じ内容で、一般社員にも研修して欲しい」というありがたいお声をいただきます。
しかし、それをお受けすることは基本的にはありません。
なぜなら、研修を受けられた幹部職の方々が、部下の方々に「自ら教える」ということが、新しい学びを脳に定着させ、意識を変化させ、新しい習慣を身につけていく一番よい方法だとわかっているからです。
それが、お客様の社員教育コストの負担を減らすと同時に、一次教育の効果を定着させることにもつながるからです。
ただし、研修で使った資料を使ってもらい、対象者層によって表現を適切に変更したり、内容にモディファイを加えるお手伝いはします。教える幹部職の方々は、研修の専門家ではありませんから、「何を教えるか」だけではなく「どうやって教えるか」についてもアドバイスをして、研修の効果が更に高まるようにするわけです。
特に、「人に教える」ということは、自分で理解していないと教えることが出来ません。準備の段階で自然と学びの振り返りが行われ、情報が整理されて理解が深まっていきます。そして、人に教えなければいけないわけですから、理解が足りないところは、改めて調べるなどの行動が教える側に自然に起こります。
つまり、人に教えるというプロセスを通じて、「教わる側」だけでなく、「教える側」も成長するわけです。
教わっただけでは、それは頭で理解した状態。人に教えるプロセスを通じ、頭の知識は、腹に落ち実体験と結びついて「体でわかる」状態に変化していきます。知識が実体験に結びつくことがとても大切で、これは部外者の私が教えるより、先輩の方々の実体験に結びついたたとえ話などを聴くほうが、一般社員の方々にとってはよほどためになるのです。
このブログを読んでくださっている経営者の方々は、みな人材育成に熱心な方ばかりだと思います。
外部研修に社員の方々を派遣される機会も多いことでしょう。その効果をより高める一番簡単な方法は、受講した人にその研修の報告会をやってもらい、学びをより多くの社員の方々と共有することです。
嫌がる人もいると思います。そのときには、「人に教えると頭に90%残る」のだ、というエドガー・デールの学習の法則を教えてあげるとよいでしょう。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
うまく行っている会社には理由がありました。
仕事を通じて過去に数百社を見てきて私たち。上手くいっている会社には、共通の理由がありました。それは「最高のチームをつくる」ことに時間とエネルギーが費やされているということ。言い換えると「No.2の育成」が、しっかりと行われていたのです。
私たちは、経営者の右腕になる「No.2」を育てることを専門としたコーチング技術で、経営者が「やりたい仕事」に専念できる組織づくりを支援しています。
そして、ナンバー2の育成を通して、経営者をはじめ全社員が目を輝かせながら働く元気な会社を1000社誕生させます。
CAPTAIN No.2 浅見広明